皮膚科の看護師求人を探す際に知っておきたい一般皮膚科と美容皮膚科の違い

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photo by Vladimir Pustovit

夜勤がなく、命に関わってくる重大な診察がほとんどないことから看護師の中でも人気がある皮膚科。他の科で働いてから一段落したところで皮膚科で働きたいと思う看護師の方も多いでしょう。


実際に求人を探してみると、皮膚科看護師の求人を探していると2種類の求人があることが分かります。


一つは一般クリニックでの勤務となる一般皮膚科。
もう一つは美容クリニックでの勤務となる美容皮膚科。


一般皮膚科は「一般的な病気について扱うもの」、美容皮膚科は「美容に関して扱うもの」と分類されるだけのように見えますが、実際の仕事内容が大きく変わってきます。

一般皮膚科の仕事について

まず最初に一般皮膚科について。

診療の内容は一般的な皮膚の病気への対処です。

水虫やアトピー性皮膚炎のような日常的なものから、とびひやじんましんなどの急性のもの、火傷や腫瘍など重度なものを扱います。

小さい子供からお年寄りまで来院する患者さんの年齢層もさまざま。

扱う範囲は病院やクリニックによって異なりますが、他の科と比較すると緊急性の高いものや、直接命に関わってくるようなものは少なく、外来のみのことが多いです。夜勤もないので、看護師にとっては生活サイクルが立てやすいのも特徴と言えるでしょう。

一方で総合病院の皮膚科では重度な皮膚病や疾患を扱うことが多く、夜勤もあることが多いので求人を探す際には注意が必要です。

一般皮膚科看護師の仕事については、採血や軟膏塗布、クリニック内の衛生管理など主に医師のサポート業務が中心になってきます。

美容皮膚科の仕事について

次に美容皮膚科です。

皮膚について扱うことに変わりはないのですが、一般皮膚科とは内容が全く異なってきます。

具体的にはアンチエイジング、シミ・シワの治療、ボトックス注射、脱毛・美肌レーザーなど美容向けの対処がほとんどです。

来院する患者さんはやはり女性が中心。

美容皮膚科に関しては「より美しくなりたい」という欲求を叶えるためにあるものなので命に関わってくるようなものはありません。

また美容皮膚科で対処する施術が高額なこともあり、給与も一般皮膚科と比較すると高め。またクリニックによっては扱っている美容サービスや美容品を社員割引で購入できるところもあります。

このような条件だけ見ると「美容皮膚科の方が良いのではないか?」と考えてしまいがちですが、確認しておかなくてはならない注意点があります。

美容皮膚科に勤める際の注意点

代表的な注意点としては次の3つです。

  • クレームが多い
  • 看護業務能力が下がる
  • ノルマがある

まず最初に「クレームが多い」ということ。

美容という非常にセンシティブな話の上に診療費が高いため「期待していたような効果がなかった」だったり、実際に施術した後に「皮膚に炎症が出てきた」「腫れが収まらない」などのクレームが多いです。場合によっては消費者センターから連絡が来る、なんてこともあります。実際に100%効果を保証できるものではないので、事前にこういったクレームがあるという心構えは持っておくと後々苦労しないでしょう。

二つ目に「看護業務能力は下がる」ということ。

美容皮膚科については扱う内容や機器が美容向けの機械なので一般の病院と全く異なります。美容皮膚科のクリニックで「未経験可」「新卒可」の求人が多いのは、必要とされるスキルが一般の病院やクリニックの経験と全く異なるためです。

そして最後に「ノルマがある」というのが最も大きな特徴です。
美容皮膚科は「いかに売上を上げるか」が大きな目標となってくるので、看護師にも売上ノルマが課せられている ところが多いです。
売上ノルマを達成するために、カウンセリングで特に必要のない美容用品や施術を追加で売り込んだりする人も中にはいます。

美容皮膚科看護師の給与が高い傾向にあるのはここが理由で、施術自体が高額なのと、自分が売上を上げることによりそれに見合った歩合になっていることが多いためです。

「ノルマが苦手」という人は事前にノルマがあるのかないのか、給与は歩合となっていないかなどを事前に調べておくことをおすすめします。

一般皮膚科と美容皮膚科、どちらに行くべきなのか?

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photo by wewiorka_wagner


以上が一般皮膚科と美容皮膚科の仕事の大きな違いとなります。

どちらに行くのが正解というわけではないので、実際に二者の違いを見てみて自分に合っている方を選びましょう。

美容についての知識や能力・営業力を深めたい場合であれば美容皮膚科、あくまで医療的な観点から長期的に看護師として働きたいということであれば一般皮膚科、と考えてみると判断しやすいです。

同じ皮膚科でも扱っている内容が全く異なるため、特に美容皮膚科で長く勤めてから一般の病棟やクリニックに 戻るのは難しい傾向にあります。

その場限りの判断ではなく長期的な視点からも、どちらの皮膚科で勤めるべきなのかを考えましょう。